フランチャイズ業界の中には、ロイヤリティなしで開業できるものもあります。
魅力に感じる方もいらっしゃいますが、ロイヤリティとはサポート・ノウハウ・知名度を本部から提供してもらう代わりに支払うものです。
そうなってくると、「ロイヤリティを支払わらないということはサポートは受けれないのでは？」と疑問に思われる方もいるでしょう。
この記事では、ロイヤリティなしで開業できるフランチャイズビジネスの実態を説明していきます。
また業種別にロイヤリティの相場も紹介していきますので、比較して参考にしてみてください。
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フランチャイズの「ロイヤリティなし」「0円」は安全？
フランチャイズのロイヤリティなしは、一概に安全とはいえません。
様々な注意点があり、加盟する際は確認する必要があります。
フランチャイズのロイヤリティなしで注意する点は以下の通りです。
- 知名度がなく集客ができない
- 加盟金で莫大な費用がかかる
- 開業後にサポートをしてくれない
- 研修費・備品・店舗取得費で高額請求される
このように、フランチャイズ加盟時に必要なロイヤリティなしというのは、ロイヤリティ以外の部分で問題がある場合があります。
知名度が低いため、ロイヤリティを請求しない点については、まだ良心的でしょう。
知名度などの理由であればリスクは低いですが、なかにはロイヤリティ以外の部分で高額請求する、開業後まったくサポートしないなどの本部もあります。
その場合のちのち損害がでてしまい、ロイヤリティを支払う本部を選んだほうが良かったと後悔してしまう場合も。
ロイヤリティなしは確かに魅力的ですが、まさに「タダより怖いものはない」というのはこういうことです。
フランチャイズ加盟後にロイヤリティなしの本部がある理由
フランチャイズのロイヤリティなしの注意点をお伝えしましたが、本部の中には注意点以外にも理由があるところもあります。
ロイヤリティなしでもサポート体制は万全・加盟金についても高額な請求をされる心配もありません。
では、本部はどのような理由で毎月儲けを出しているのか？こちらの理由を紹介していきます。
フランチャイズ加盟後にロイヤリティなしの理由は以下の通りです。
- 商品の仕入れ先を本部のみにして利益を得ている場合
- もともと開業前までの支援タイプの開業方法
- 加盟店を増やすことを第一に考え、一時的にロイヤリティなしにしている場合
たとえば、飲食店や小売業の場合、商品や食材の仕入れ先を本部にして加盟店に販売することで儲けをだすところもあります。
また、知名度が低いところであれば、まずは知名度を高めるようと考えるでしょう。
そのために、加盟店を増やすことを第一に考え一時的にロイヤリティなしでおこなうところもあるでしょう。
このように、フランチャイズの中にはさまざまな理由で、ロイヤリティなしで提供している場合もあります。
ロイヤリティがない場合のメリット
ロイヤリティなしの理由や注意点を紹介していきましたが、ロイヤリティなしのメリットもあります。
ロイヤリティがない場合のメリットは以下の通りです。
- 利益が増える
- 煩わしい計算がない
ここでは、ロイヤリティなしを選んで得られるメリット2つについて紹介していきます。
利益が増える
ロイヤリティなしということは、売上の一部を本部に支払う必要がないため利益が増えやすいです。
フランチャイズの中には、売上の数パーセントを本部にロイヤリティとして支払うところもあります。
ということは、頑張れば頑張るほど本部に支払うロイヤリティは高くなるということです。
また業種や企業によっては、ロイヤリティ数百万円を支払う必要があるところもあります。
このようなことから、ロイヤリティなしとは、月々支払う費用を抑えることができるため利益を増やしやすいのです。
煩わしい計算がない
ロイヤリティなしということは、売上によって金額が変動する費用がなくなるため、支払う金額がシンプルです。
煩わしい計算がないということは、毎月の収支計画書を作りやすくなります。
収支計画書や事業計画書を明確化しやすいことは、経営においては非常に助かる点です。
また、出費を事前にわかる点は、利益に対しての対策を講じることもできます。
よって、ロイヤリティなしというのは、事業をするうえでメリットです。
ロイヤリティがない場合のデメリット
とはいえ、ロイヤリティがない場合のデメリットもあります。
ロイヤリティがない場合のデメリットは以下の通りです。
- 経営状態が悪くなっても支払う必要がある
- 利益が下がる
このように、ロイヤリティなしの場合、経営が悪化する恐れもでてきます。
こちらの理由ついて、ここでは詳しく解説していきます。
割高で仕入れなければいけない場合がある
ロイヤリティがない場合として、商品を仕入れて本部が儲かるシステムがあります。
このシステムの多くは、一般的な商品相場より割高で仕入れるようになっており、結果原価が高い分利益を出せないことになることも。
また、一定の仕入ノルマがあり、経営状態が悪かろうが相場より高い商品を仕入れ続けなければいけません。
一方ロイヤリティのある企業の中には、経営状態が悪くなった場合ロイヤリティを減額してくれるとこもあります。
そのような事態になる場合もあることから、ロイヤリティなしはデメリットです。
利益が下がる
ロイヤリティなしということは、サポートをうけれない可能性がでてきます。
本部からのサポートが受けられない場合、開業後のさまざまな問題を個人で解決しなければいけません。
対処方法などを理解していれば解決できますが、未経験であれば対処もわかりません。
問題解決できないことは、経営に損害をあたえてしまい結果利益を減らすことになってしまいます。
よって、ロイヤリティなしというのは本部のサポートをうけれず利益を下げるデメリットに繋がる可能性がでてきます。
ロイヤリティなしの本部の注意点
悪質なフランチャイズ本部を見極めるために、ロイヤリティなしの本部を調査しておくことが必要です。
ここでは、ロイヤリティなしの本部を調べる際の注意点について紹介していきます。
紹介する注意点は以下の通りです。
- ほかに必要な費用の有無を確認しよう
- 加盟後にロイヤリティなしの期間があるだけの場合も
- 「ロイヤリティ」という名目以外での請求があることも
こちらの3つの注意点について、ここでは詳しく解説していきます。
ほかに必要な費用の有無を確認しよう
ロイヤリティなしで開業できるフランチャイズを本部を発見したら、ロイヤリティ以外の必要な費用について確認しておきましょう。
開業には、ロイヤリティ以外にも加盟金・研修費・店舗取得費用・商品仕入れ代金などさまざまな費用が必要です。
ロイヤリティなしの本部の中には、加盟金が高額・商品の仕入れが相場以上などの問題に陥る可能性もあります。
そのような問題を未然に防ぐためにも、ロイヤリティ以外の費用について調べておく必要があるのです。
加盟後にロイヤリティなしの期間があるだけの場合も
「ロイヤリティなし！」と広告をうっているフランチャイズ加盟店を募集している企業も、なかには一時的なところもあります。
本部の中には、加盟を増やすことを目的として、最初のある一定期間のみロイヤリティなしとして実施する場合もあるためです。
そのような募集事項で加盟した場合、一定期間が過ぎた際に高額なロイヤリティを支払うことに陥る可能性もあります。
そうならないためにも、期間の制限がある「ロイヤリティなし」なのかを確認しなければいけません。
企業HPに記載していない場合もあるため、問い合わせフォームや説明会などで尋ねてみるとよいでしょう。
「ロイヤリティ」という名目以外での請求があることも
フランチャイズ本部の中には、ロイヤリティという名目以外で請求するとこもあります。
実際にある事例でいえば、以下の名目で請求されることが多いです。
- 事務手数料
- システム使用料
- 広告分担金等
このように、ロイヤリティはなしですが、以上のような手数料を支払う場合があります。
結局、ロイヤリティを支払う本部と同等の金額を請求される可能性もあるため、以上の項目については確認しておきましょう。
そもそもフランチャイズの「ロイヤリティ」とは？
フランチャイズのロイヤリティなしについて、これまで解説していきました。
とはいえ、「そもそもロイヤリティとは？」と思われる方もいるでしょう。
ロイヤリティとはFC本部に支払う対価のことをいい、種類もいくつか存在します。
ここでは、ロイヤリティの意味・種類について詳しく解説していきます。
ロイヤリティとはFC本部に支払う対価のこと
ロイヤリティとは、加盟店が本部に対して継続的に支払う対価の一種です。
その対価となるのは以下のものをいいます。
- 商標の使用
- 継続的なサポート
- システム利用
- 広告料
以上のことを利用するために、加盟店は本部に支払うのです。
とはいえ、上記の内容やロイヤリティの金額についてはフランチャイズ本部によって異なります。
ロイヤリティの対価を知りたい方は、契約時に確認しておきましょう。
ロイヤリティの種類
続いて、ロイヤリティの種類について解説していきます。
ロイヤリティの種類は3つです。
- 売上歩合方式
- 定額方式
- 粗利分配方式
こちらの種類ですが、内容によってはそれぞれ良し悪しがあります。
どのような違いがあるのかを、各方式を確認していきましょう。
売上歩合方式
売上歩合方式とは、売上から一定の割合をかけた金額を算出したものです。
例えば、売上が100万円・ロイヤリティが20％だったとします。その際に算出される金額は以下の通りです。
100万円（売上）×20％（ロイヤリティ）＝20万円
このように、加盟店は売上歩合方式だった場合20万円を本部へ支払う必要があります。
売上が低い場合は、支払う金額も低くなりますが、売上が上がれば上がるほど、ロイヤリティも高くなる方式です。
定額方式
定額方式とは、フランチャイズ本部が決めた固定金額を毎月支払うロイヤリティです。
こちらの方式ですが、金額が変動しない分毎月支払う費用を管理しやすいシステムとなっています。
また、売上が上がれば上がるほど利益を得られるメリットもあるのが定額方式です。
とはいえ、経営状態が悪くても、決まった金額を支払わなければいけないデメリットもあります。
粗利分配方式
粗利分配方式とは、粗利から一定の割合をかけた金額のことです。
こちらの粗利ですが、売上から原価をひいた金額となっており、経費などは含まれませんので気をつけておきましょう。
例えば売上200万円、原価100万円、ロイヤリティが10％だった場合の算出方法は以下の通りです。
（100万円（売上）-100万円（原価））×10％（ロイヤリティ）＝10万円
このように、加盟店は上記の数字だとロイヤリティを10万円本部に支払う必要があります。
売上歩合方式と同様に、売上によって支払う金額が異なり低ければ金額が低く、高ければ金額も高くなるシステムです。
フランチャイズ契約のロイヤリティの相場は？
ロイヤリティの意味や種類を理解して頂けたところで、次に相場を確認していきましょう。
相場は企業や業界によって違います。今回紹介する企業や業界は以下の通りです。
- 買取マクサス
- 飲食店
- コンビニエンスストア
- 学習塾
- 不動産業
なかでも買取マクサスは、ロイヤリティも良心的で定額方式のため管理しやすくなっています。
理由や内容について、ここでは詳しく解説していきます。
買取マクサス
買取マクサスのロイヤリティ費用は以下の通りです。
| 企業名 | 買取マクサス |
| 種類 | 定額方式 |
| ロイヤリティ | 月額10万円 |
買取マクサスのロイヤリティは月額10万円です。
種類も定額方式となっており、毎月決まった金額を支払うシステムとなっています。
こちらの10万円という費用は、いくら売上を上げたとしても金額が高くなることはありません。
よって、店舗を成長させることができれば、収入も増えるシステムです。
ここまでのロイヤリティが安い業界や企業は多くありません。
また、ロイヤリティなしではありませんので、サポート面についても全面的におこなっています。
もしも、ロイヤリティを気にして加盟を迷っているなら、買取マクサスを検討してみてください。
公式HPで問い合わせ
飲食店
飲食店のロイヤリティ相場は以下の通りです。
| 業界 | 飲食店 |
| 種類 | 売上歩合方式 |
| ロイヤリティ | 3%～10％ |
飲食店はのロイヤリティは売上歩合方式を取り入れていることが多く、売上に対する一定割合を本部へ支払うシステムです。
飲食店は人件費や商品原価率が他の業界に比べて高いため、ロイヤリティのパーセンテージもやや低めに設定されています。
そのため、飲食店のロイヤリティ相場は3％〜10%ぐらいです。
コンビニエンスストア
コンビニエンスストアのロイヤリティ相場は以下の通りです。
| 業界 | コンビニエンスストア |
| 種類 | 粗利分配方式 |
| ロイヤリティ | 30%～60％ |
コンビニエンスストアのロイヤリティは粗利分配方式のところが多く、粗利に対する一定割合を本部へ支払う必要があります。
ロイヤリティの相場は30%〜60％と他の業界に比べても、業界最高水準のロイヤリティ割合です。
とはいえ、コンビニエンスストアは利益率の低いビジネスとなっているため、売上で比較した場合は3%〜5%ぐらいでしょう。
結果、ロイヤリティの相場については、他の業界とそれほど変わりはありません。
学習塾
学習塾のロイヤリティ相場は以下の通りです。
| 業界 | 学習塾 |
| 種類 | 売上歩合方式 |
| ロイヤリティ | 10％～30％ |
学習塾のロイヤリティ相場は10％～30％です。
売上歩合方式となっており、他業種に比べても高いロイヤリティ費用を支払う可能性がでてきす。
理由として、学習塾は設備・仕入れ・人件費などが他の業界に比べ低く運営できるためです。
塾によってロイヤリティ費用の内訳も異なり、月謝・入塾金・追加講習の割合など項目別に設定されているところもあります。
不動産業
不動産業のロイヤリティ相場は以下の通りです。
| 業界 | 不動産業 |
| 種類 | 定額方式 |
| ロイヤリティ | 月額10万円〜25万円 |
不動産業のロイヤリティは定額方式で支払うところが多く、毎月決まった金額を本部へ支払う必要があります。
不動産業は契約を結ばなければ、収入を得ることができませんし、契約を解除されれば収入も減ってしまいます。
そのため、売上や粗利については物件内容や件数によって異なるビジネスです。
このようなことから、不動産ビジネスとは収入が不定期となっていることから、本部も定額方式を利用しています。
とはいえ、ロイヤリティ相場も月額10万円〜25万円とそこまで高くありません。
ロイヤリティなしのフランチャイズ本部への加盟はより慎重に判断しよう
この記事では、ロイヤリティなしのフランチャイズ契約について解説していきました。
結果、ロイヤリティなしのフランチャイズビジネスは存在し、ロイヤリティなしの理由もあります。
ロイヤリティなしの理由の多くは、加盟店を増やす目的や加盟金が高いなどが挙げられるでしょう。
とはいえ、ロイヤリティ以外の費用で高額請求されることや、開業後のサポートがない場合もあります。
そうなってしまったら、結局はロイヤリティを支払うフランチャイズ本部を選べばよかったと後悔してしまうことになりかねません。
もしも、ロイヤリティなしのフランチャイズ本部を見つけたら、まずは内容をすみずみまで確認して加盟するか判断しましょう。
