会社に勤めていない個人事業主でも、名刺は持っておくべきです。
ビジネスにおいて、名刺を持つのはマナーのひとつです。
そして、古物商を営む個人事業主にとって名刺は、マナーとしてだけでなく、重要な役割を担っています。
個人事業主は、自分で営業活動をして仕事を獲得しなければいけません。
そのため、新たな顧客を得るためにも、ビジネスを拡大していくためにも、名刺にあるメリットを最大限に活かすべきだといえます。
個人事業主だからこそ、名刺は「ただのビジネスマナー」ではないのです。
今回、古物商が名刺を持つべき理由を徹底解説します。
個人事業主が名刺を持つメリットを知れば、「名刺は時代遅れ…」そんな風には思えなくなるはずです。
強力な営業ツールになる名刺を活かし、ビジネス拡大を目指しましょう。
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【BtoB編】古物商が名刺を持つメリット
BtoBとは、Business to Businessの略称を指します。
つまりBtoBで行う名刺交換の相手は、企業か同業者です。
古物商が、企業や同業者に名刺を渡すメリットは下記の3つです。
- 古物商許可など資格を掲載して信用してもらえる
- 名前や会社名を覚えてもらえる
- 自己紹介の手間を減らすことができる
ビジネスを成長させるためには、ビジネスパートナーの獲得が重要です。
名刺交換をして、新たな人脈を開拓・獲得していきましょう。
3つのポイントの「メリットと重要性」を解説します。
古物商許可など資格を掲載して信用してもらえる
古物商許可の資格取得を名刺に掲載することで、相手からの社会的信用を得られます。
「資格取得をしている、きちんとした個人事業主だ」と相手に認識してもらえるからです。
企業や同業者は自分のビジネスを守るために、ビジネスパートナーにする相手を慎重に選ぶ傾向があります。
資格取得を名刺に掲載することで、自分のビジネスに悪影響を与えないという判断ができ、安心して取引してもらえます。
古物商許可の取得は、社会的信用の証です。
名前や会社名を覚えてもらえる
古物商を営む個人事業主にとって、相手に名前や会社名を覚えてもらえるかどうかは重要なポイントです。
相手に自分を覚えてもらえた結果、その後の人間関係の構築や取引開始が期待できます。
名刺がなければ、その場でただ挨拶を交わしただけで、相手の記憶に残ることは期待できません。
名刺を渡すことで相手に名前や会社名を覚えてもらうことができ、自分と自分のビジネスをPRできます。
相手が名刺を見返したとき、名前と自分のビジネスを思い返してもらうこともできます。
自己紹介の手間を減らすことができる
名刺にはビジネスに必要な最低限の情報が掲載されているため、渡すだけで自己紹介の手間を減らせます。
手間を減らしたことで得られるメリットは、以下の2つです。
- 限られた時間を有効的に過ごせる
- 自分の連絡先をスムーズに相手へ伝えられる
初対面の場で、相手に自分の連絡先を伝え、記憶してもらうのはむずかしいといえます。
名刺がなければ、口頭で連絡先を伝えなければいけません。
名刺を渡すことで、手間を減らして簡単に連絡先を伝えることができます。
【BtoC編】古物商が名刺を持つメリット
BtoCとは、Business to Consumerの略称を指します。
つまりBtoCで行う名刺交換の相手は、お客様です。
古物商がお客様に名刺を渡すメリットとして、下記の4つがあげられます。
- お客様に安心してもらえる
- 資格=信用につながりやすい
- 電話やメールで依頼がくる可能性がある
- 口コミや紹介で広がりやすい
個人事業を営む古物商は、自分で営業活動をして仕事を獲得する必要があります。
仕事を獲得するなかで、お客様との信頼関係は必要不可欠です。
名刺を渡して信頼関係を築き、スムーズにビジネスを進めていきましょう。
4つのポイントの「メリットと重要性」を解説します。
お客様に安心してもらえる
名刺を持っていると社会的信用を得やすくなるため、お客様に安心してもらえます。
一般的に、古物商を営む個人事業主は、会社員よりも社会的信用を得るのがむずかしい傾向にあります。
どんな人で、どんな仕事をしているのかがわからない状態だと、不信感を抱くのも無理はないからです。
そこで、ビジネスパーソンの証であり、自分のことを一目でわかってもらえる名刺の出番です。
自分が何者であるのかを伝えられる名刺を渡すことで、お客様は安心して商品の売買をしてくれるようになります。
資格=信用につながりやすい
資格である古物商許可は、国家資格でないものの信用を与える要因のひとつといえます。
資格を持っていることで、下記の印象を相手に与えることができます。
- 専門知識をもっている、その道のプロ
- 資格を所有できるほど、身分が明らか
- 資格を得るために、公的手続きをクリアした
「きちんとした手続きをクリアしたプロ」というだけで相手に与える安心感は大きく異なります。
古物商許可は、公安委員会からの許可を得た立派な資格です。
名刺には必ず古物商許可の資格を持っていることを掲載し、信用を獲得してからビジネスを進めましょう。
電話やメールで依頼がくる可能性がある
名刺を渡した後日、名刺に記載した電話やメールアドレスに依頼がくるケースは多いです。
なぜなら、お客様が名刺を持っているということは、あなたに一度会ったことがあるといえるからです。
一般的に、ネットショップや付近の店舗の知らない相手との取引よりも、一度会って身分を知っている相手との取引を望む傾向にあります。
交換した小さな名刺1枚が、営業窓口になるのです。
名刺を渡して安心感を与えた結果、得られた依頼です。
名刺を渡した日に仕事につながらなかったとしても、後日仕事につながることは、ビジネスの世界では珍しいことではありません。
口コミや紹介で広がりやすい
名刺を渡すことで、ビジネスに大きな影響を与える口コミや紹介を広げやすくなります。
ビジネス情報や店舗情報が掲載された名刺は、人に教えやすい・話題にしやすいツールだからです。
口コミや紹介が、集客に与える影響力は絶大です。
ホームページやSNSを掲載しておけば、より人に伝えやすくなるため、さらなる集客率アップにつながるでしょう。
名刺交換のとき恥をかかないよう常に名刺は持ち歩こう!
日本では、初対面の場合に名刺交換を行うのがマナーです。
そのため、「名刺がない」「名刺をきらす」ことは、ビジネスのマナー違反ともいえます。
さらに、名刺を交換できなかった場合は下記のような対処が必要です。
- お詫びをする
- 後日、改めて名刺を渡しにいく
- 名刺を郵送する
対処の仕方によっては、相手からの評価をさげてしまう恐れがあります。
名刺交換のときに、マナー違反として恥をかかないためにも、名刺は少し多めに持ち歩くようにしましょう。
会社なしの個人事業主の古物商も名刺作成はおすすめ?
個人事業主として、古物商もビジネスを営む1人として、名刺作成をおすすめします。
なぜなら、会社に属していない個人事業主は、自分で営業活動をして仕事を獲得しなければいけないからです。
仕事を獲得するためには下記の3つをクリアする必要があります。
- 信用してもらう
- 自分と自分のビジネスを覚えてもらう
- 良好な関係を築く
社会的信用が小さい個人事業主だからこそ、信用を与える名刺が必要です。
名前を覚えてもらいやすくなり、信用を与えられる名刺は、作成しなければ損だといえます。
古物商の名刺に乗せるべき内容は?
古物商の名刺では、最低限掲載すべき内容があります。
内容が不足していれば、相手に不信感を与えたり、常識がないと思われたりする可能性があります。
下記の7つは必要事項であるため、必ず掲載するようにしましょう。
- 氏名
- 屋号
- 肩書(役職・職種)
- 電話番号
- メールアドレス
- ホームページURL
- 営業時間・住所
ビジネスに関係するアピールポイントがあれば、追加で掲載するのもおすすめです。
続いて、7つの必要事項と、あわせて掲載したい内容や注意点を解説します。
氏名
名刺の役割として、氏名は必ず掲載します。
氏名には、ふりがなをふったり英字表記をしたりして、読みやすくする工夫を行いましょう。
このとき、ビジネスネームがあれば、氏名の代わりにビジネスネームを掲載しても問題ありません。
ビジネスネームがあれば、氏名よりもビジネスネームを掲載しましょう。
屋号
屋号とは、店舗名や事務所名のことです。
店名は氏名と同じくらい大切なものなので、設定している場合は必ず掲載します。
屋号は、法人の「◯◯株式会社」に相当するものです。
氏名と同じように、ふりがなや英字表記で読みやすくする工夫が必要です。
また、略称があっても、名刺に記載する際は正式名称で屋号を掲載します。
肩書(役職・職種)
名刺には必ず「古物商」と掲載します。
後日、相手が名刺を見返したときでも、自分の職種がわかる状態が理想です。
併せて、「古物商の許可番号」を掲載すると信頼を獲得できます。
ビジネスにおいて、「信頼」はとても大切です。
個人事業主であれば、「代表」「店長」という役職名の掲載もおすすめです。
電話番号
連絡手段のひとつである電話番号は、できる限り名刺に掲載しておきたい情報です。
仕事用の電話番号があれば、それを掲載します。
とはいえ、近年は電話番号の記載を好まない人も増えているため、無理に掲載する必要はありません。
代わりに、メールアドレスやSNSなどの連絡手段を掲載しましょう。
ビジネスチャンスを逃さないためにも、連絡手段の掲載は必須です。
メールアドレス
仕事を受注する窓口にもなるため、メールアドレスは必ず掲載します。
可能であれば、ビジネスネームや屋号が含まれているメールアドレスの取得をおすすめします。
仕事専用のメールアドレスだと判断できるだけでなく、メールアドレスと店舗名を一致してもらいやすくなるからです。
掲載するメールアドレスは、名刺の本人が確認できるものにします。
ホームページURL
自分のホームページがある場合は、必ずURLを掲載します。
近年では、簡単にアクセスできるQRコードを印字しているケースも多いです。
ホームページに今までの仕事の実績や経歴を掲載しておくと、仕事の受注率アップが期待できます。
また、TwitterなどのSNSを活用している場合は併せて掲載します。
ホームページやSNSはマメに更新しましょう。
営業時間・住所
営業時間・店舗住所は、ビジネスを行うのであれば必ず載せる情報です。
営業時間外で電話にでられなかったという理由で、せっかくのビジネスチャンスを逃してしまう恐れがあります。
そうならないためにも、連絡がとれる時間・会える場所を正しく知ってもらう必要があります。
定休日があれば、忘れずに掲載しましょう。
ただし、店舗と自宅を兼ねている場合は、安全面を理由に住所の掲載をしない方がよいという意見もあります。
リスクを把握してから、掲載するかどうか判断することをおすすめします。
古物商の名刺作成はどこでもいい?
自分の名刺を得るためには、業者に依頼して作成してもらう方法と、自分自身で作成する方法の2パターンあります。
古物商の名刺は、どちらの方法で作成しても問題ありません。
ハイクオリティの名刺や数十枚単位で作成したい場合は業者へ依頼し、コストを抑えたい場合は自分自身で作成することをおすすめします。
費用の相場としては、業者に依頼すれば100枚2,500円程、自分自身で作成すれば100枚550円程です。
無料テンプレートや無料ツールを利用すれば、自分でも簡単に名刺作成できます。
下記は、確認しておきたい名刺のルールです。
- 名刺サイズは、91mm×55mm
- スリムサイズであれば、89mm×51mm
- 名刺の厚みは、0.2mmから0.25mm
- フォントサイズは、最低でも5.5pt以上
一般的なサイズから外れると名刺ケースに入らず、相手を困らせてしまうため注意しましょう。
個人事業主でも古物商の名刺は必ず作成しよう!
名刺は、ビジネスマナーとして持っておくべきものです。
さらに名刺は、ビジネスを助ける下記の役割を担います。
- 社会的信用を与える
- 自分と自分のビジネスをPRする
- 新たな人脈を築く
- 営業窓口
これらは「社会的信用が小さい」「自分で営業する必要がある」個人事業を営む古物商にとって、大きなメリットです。
個人事業主である古物商だからこそ、名刺は必ず作成するべきだといえます。
必要な情報をわかりやすく名刺に掲載して、相手に不信感を与えることなく、名刺のメリットをうまく活用することが大切です。
個人事業主である古物商は、ビジネスチャンスを逃さないためにも、名刺を常に持ち歩くようにしましょう。