これから古物商許可を取得する方は必見です。
古物商を申請の書類を準備するには多少の時間がかかります。また、これから古物商を取得したい方は、実際に何が必要であるのかがわかりませんよね。
申請書類を揃えることを乗り越えれば、古物商許可を取得は、ほかの申請許可と比べて簡単です。
本記事では、古物商を申請する際に必要な書類について詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
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古物商が必要な取引は?
古物を取り扱うビジネスでは、古物商の取得が必須です。
古物商が必要な取引は以下のとおりです。
- 古物を仕入れて販売
- 古物を仕入れて修理し販売
- 古物を仕入れて部品を販売
- 古物を委託で販売した後、手数料を貰う
- 古物を別の物と交換する
- 古物を仕入れてレンタルする
- 国内で仕入れた古物を海外へ販売
- 上記をネット上で行う
古物とは、古物営業法の第2条で以下のように記されています。
第二条 この法律において「古物」とは、一度使用された物品(鑑賞的美術品及び商品券、乗車券、郵便切手その他政令で定めるこれらに類する証票その他の物を含み、大型機械類(船舶、航空機、工作機械その他これらに類する物をいう。)で政令で定めるものを除く。以下同じ。)若しくは使用されない物品で使用のために取引されたもの又はこれらの物品に幾分の手入れをしたものをいう。
引用:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=324AC0000000108
ただ、中古品を仕入れて販売するだけでなく、レンタルする場合も古物商が必須です。
古物商が必要ない取引は以下のとおりです。
- 自分が利用する目的で買った物を販売
- リサイクルショップなどで新品を買って販売
- 無償でもらった物を販売
- 自分が売った相手から売った物を買い戻す
- 海外で仕入れて物を販売
海外から仕入れた場合は、自分が海外で買った物だけが古物商不要の対象です。ほかの業者が輸入した物を、仕入れて販売する場合は古物商が必要です。
新品でもリサイクルショップなどで購入した場合は、古物に当てはまるため注意しましょう。
【個人事業主向け】古物商に必要な書類一覧
個人で古物商を申請する際に必要な書類は以下のとおりです。
- 古物商許可申請書
- 誓約書
- 略歴書
- 住民票
- 身分証明書
- 場合によって必要になる書類
基本的には、上記の6つの書類が古物商を申請する際に必要です。
地域によっては書類や書類の様式が違うため、申請書類を集める前に管轄の警察署に確認しましょう。
それでは、以下で必要書類についてくそれぞれみていきましょう。
古物商許可申請書
個人での申請の場合は、以下3枚の古物商許可申請書が必要です。
- 古物商許可申請書
- 古物商許可申請書の別記その2
- 古物商許可申請書の別記その3
せきえもん
古物商許可申請書は、警察署でもらうか、申請する都道府県のホームページからダウンロードできます。
3枚の古物商許可申請書についてそれぞれ詳しくみていきましょう。
古物商許可申請書
古物商許可と古物市場主許可の申請書類は共通して使用するため、古物商許可の申請をするときは、「古物商」を○で囲みましょう。
古物商許可申請書に記載する内容は以下のとおりです。
- 申請先
- 申請日付
- 個人の情報(名前や住所など)
- 行商をするかどうか
- 古物の区分
個人の場合、古物の区分より下は記入の必要がありません。
行商とは、自分の営業所以外の場所で古物営業をすることです。たとえば、露店を出店したり、お客様の家に訪問して販売したりすることが行商にあてはまります。
自分が行商をするかわからないのであれば、「する」に○をつけましょう。自分のビジネスを広げられますし、申請せずに行商を行い、違反になるリスクを下げるためです。
古物は大きく以下の13項目に分類されています。
- 美術品類
- 衣類
- 時計・宝飾品類
- 自動車
- 自動二輪車・原付
- 自転車類
- 写真機類
- 事務機器類
- 機械工具類
- 道具類
- 皮革・ゴム製品
- 書籍
- 金券類
古物商許可申請書に○をつけた古物以外も扱えるため、あくまでもメインとして扱いたい古物を選びましょう。
古物商許可申請書の別記その2
個人での申請は、営業所は1つしか持たない、あるいは自宅を営業所として登録するケースが多いでしょう。
そのため、個人で申請をする場合のこの古物商許可申請書の別記その2、「営業所なし」に選んで提出します。
また、複数の営業所がなくても必要な書類であるため、忘れずに準備をしましょう。
古物商を営業する中で、営業所を増やしたい場合は、警察署にて都度申請を行います。
古物商許可申請書の別記その4
インターネットを利用して古物を販売する際は、ショップのURLを提出しなければいけません。古物商許可申請書の別記その4の「用いる」に○をつけましょう。
URLの記入は、1マスに1文字ずつ記入します。
また、ショップが複数ある場合はすべてのURLを提出しなければいけません。1つのURLにつき申請書は1枚作成が必要です。
URL以外にも、プロバイダとの契約書が必要であるため、事前に準備しておきましょう。
誓約書
誓約書には、古物営業法第13条第2項各号について記載されています。その内容は以下のとおりです。
- 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない人
- 禁錮以上の刑、または特定の犯罪により罰金刑に処され五年を経過しない人
- 暴力不法行為を行なう恐れのある人
- 暴力団員、元暴力団員である人
- 住居の定まらない人
- 古物営業の許可を取り消されて、五年を経過しない人
- 古物営業の取り消し聴聞から決定の間までに、古物商資格(許可)を返納して五年を経過しない人
- 心身の故障により古物商または古物市場主の業務を適正に実施することができない人
- 営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者。
- 営業所または古物市場ごとに選任した責任者が相当な理由で認められない人
- 法人で、その役員のうちに第一号から第八号までのいずれかに該当する者人
上記内容に当てはまると、古物商許可を申請できません。その要件のことを「欠格要件」といいます。
誓約書は、自分が欠格要件に当てはまっていないことを証明する書類です。
欠格要件に当てはまらない場合は、以下の内容を記載して完成です。
- 日付
- 住所
- 氏名
- 管轄の公安委員会
自分が欠格要件に当てはまっているかもしれないと不安な方は、管轄の公安委員会に相談しましょう。
略歴書
略歴書とは、履歴書のような書類で、過去5年間の経歴が記載せれています。
都道府県によっては、警察ホームページからダウンロードが可能です。
管轄の警察署によって、略歴書の書式が異なる場合があります。そのため、作成前に警察署に相談することがおすすめです。
住民票
住民票は本籍が記載されているものを、住んでいる地域の市町村役場で取得してください。
身分証明書(運転免許証や保険証ではありません)
身分証明書とは、本籍地の役場でのみ取得ができる書類です。また、「破産手続き開始の決定を受けて復権を得ない者」ではないことを証明してくれます。
ここでの身分証明書は、普段自分の身分を証明するために使用している、運転免許証や保険証ではないため注意しましょう。
地域によって必要になる書類
管轄の警察署や状況によって、若干必要になる書類が違います。場合によって必要になる書類は主に以下のとおりです。
- 賃貸契約書のコピー
- 使用承諾書
- 営業所の見取り図と周辺地図
- 中古車の保管場所の証明や周辺地図
賃貸物件を営業所として使用する場合は、賃貸契約書のコピーと使用承諾書が必要です。
中古車を取り扱う場合は、それに伴っていくつかの申請書類の提出が求められます。
準備する書類が不安な方は、管轄の警察署に相談して準備しましょう。
【法人向け】古物商に必要な書類一覧
法人で古物商を申請する際に、必要なものは個人で申請する書類に加えて以下の3つです。
- 古物商許可申請書の別記その1
- 法人の登記事項証明
- 定款の写し
古物商許可申請に関しては、すべての欄を記入する必要があります。
法人で必要な書類について、それぞれみていきましょう。
古物商許可申請書の別記その1
法人の申請で、役員が2名以上いる場合に必要な書類です。
役員の個人情報を記載して書類なので、作成に時間はかかりません。
法人の登記事項証明書
法人の登記事項証明書は、法務省で取得が可能です。取得する際に発行手数料として、600円かかります。
郵送で取り寄せる場合は、手数料が500円になるため窓口よりお得です。
登記事項証明書の目的欄のところから、古物商を経営する意思が判断されます。
しかし、古物商を経営する意思が読み取れない場合は、確認書の提出が必要です。
確認書とは、目的欄に古物商経営について記載する約束をする書類のことを指します。確認書を出しておけば古物商の申請を受け付けてもらえます。
定款の写し
定款の写しも、登記事項証明書と同じ目的で必要です。
コピーでも問題ありません。
古物商の必要書類に関するよくある質問
古物商を申請する際に必要な書類は、理解できましたか。そこで、古物商の必要書類に関するよくある質問を紹介します。
- 古物商の書類を出してからどれくらいで許可が下りる?
- 古物商許可を取得するには何が必要?
- そもそも古物商の資格はどうやって取るの?
- 古物商許可は誰でも取得できる?
古物商の取得を考えている方が知っておくべきことであるため、ぜひ参考にされてください。
古物商の書類を出してからどれくらいで許可が下りる?
上記で説明した、書類をすべて揃えて提出して日からおよそ2週間から40日程度で許可が下ります。
ただ、書類のミスや不足がないことが前提条件です。
準備する書類が多いため、不安な方は専門家に代行してもらってもよいでしょう。
困ったら警察署に相談しながら、自分で準備するとより古物商について理解ができます。
古物商許可を取得するには何が必要?
古物商許可を取得する際に、必要な書類は以下のとおりです。
- 古物商許可申請書
- 誓約書
- 略歴書
- 住民票
- 身分証明書
- 場合によって必要になる書類
- 法人の登記事項証明(法人)
- 定款の写し(法人)
申請者や管理者、役員などがいる場合は、全員分必要な書類もあるため注意が必要です。
そもそも古物商の資格はどうやって取るの?
古物商を取得する方法は主に2つです。
- 自分で申請する
- 専門家へ依頼して代行してもらう
専門家へ依頼すると、書類のミスなく申請が行えたり、自分の時間が削られなかったりとメリットがあります。
時間がない方には、専門家へ依頼して代行してもらうことがおすすめです。
しかし、古物商の準備をすべて自分で行うことで古物営業法に触れる機会が増えます。そのため、より深く古物商について理解できるでしょう。
古物商許可は誰でも取得できる?
古物商許可は、学生や主婦でも取得できます。
ただし、古物商許可の欠格要件である11項目に当てはまっていないことが条件です。
欠格要件とは、古物商が取得でいなくなる条件を指します。
古物商の必要書類まとめ
今回は、古物商の必要書類を紹介しました。
地域や状況によって必要な書類が異なるため、まずは管轄の警察署に相談しましょう。
書類の準備には多少時間がかかります。しかし、書類を不備なく揃えられれば、ほかの申請許可に比べて低い難易度で古物商の取得が可能です。
これから古物商の経営を考えている方は、この記事を参考にして、古物商に必要な書類を不備なく揃えましょう。