危険だと思われがちな買取仕入れのコツを紹介します!
買取仕入れは、高い粗利が得られる仕入れ方法です。
とはいえ、買取り仕入れにはデメリット・リスクもあります。
本記事では、買取仕入れを成功させるためのコツと、リスク回避のポイントを紹介します。
コツとリスク回避のポイントを活用すれば、上手な仕入れが可能です。
買取仕入れで、成功する仕入れを実現しましょう。
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仕入れの方法3つ
一般的な仕入先は、メーカー・問屋・商社です。
以下の3つの仕入れ方法から商品を仕入れます。
- 買取仕入れ
- 委託仕入れ
- 消化仕入れ
買取仕入れの成功方法を紹介する前に、まずはそれぞれの仕入れ方法を解説します。
とくに、委託仕入れと消化仕入れは混同しやすいので注意です。
買取仕入れ
買取仕入れとは、商品を買い取って仕入れる方法です。
もっともベーシックな仕入れ方法といえます。
買取仕入れをするには、以下に注意が必要です。
- まとまった仕入れ資金を用意する
- 在庫を抱えるリスクを負う
- 在庫を保管するスペースを用意する
仕入れ額よりも高い価格で販売して、利益が発生します。
従って、仕入れをした商品がすべて利益になるとは限りません。
仕入れをする際は、売れる商品であるかどうかを慎重に検討しましょう。
委託仕入れ
委託仕入れとは、仕入れ先から商品を預かって販売する方法です。
委託仕入れの特徴は以下があげられます。
- 商品が売れたら「商品代金」ではなく「販売手数料」をもらう
- 売れ残った際は、仕入れ先に商品を返品できる
- 仕入れ先とは業務委託契約を結ぶ
- 仕入れ先から商品を受取る際は、「本伝票」を発行して会計処理する
- 商品を仕入れ先に返品する際は、「赤伝票」を発行して会計処理する
在庫リスクはないものの、商品の保管責任を担います。
商品は、仕入れ先から一時的に預かっている品です。
商品が破損した場合は、古物商が商品を買い取る必要があるため注意しましょう。
消化仕入れ
消化仕入れとは、商品が売れたタイミングで商品を仕入れたとする方法です。
消化仕入れの特徴として、以下があげられます。
- 商品が売れるまで、仕入れ先が所有権をもつ
- 商品の販売価格の決定権は、仕入れ先にある
- 商品が売れた時点で、「商品仕入れ」「商品販売」が同時に起きる
- 売れ残った際は、仕入れ先に商品を返品できる
商品が売れるまで、仕入れ先に「販売する場所や機会を提供している」立場です。
在庫リスクも、商品の保管責任も負いません。
買取仕入れのメリットは粗利が高い
買取仕入れの最大のメリットは、粗利が高い点です。
粗利とは、売上高の合計から「仕入れにかかった金額」を差し引いた金額をいいます。
一般的なショップが粗利益率を40%から60%に設定するのは、以下が理由です。
- メーカーの価格統制によって、安く仕入れできない
- 粗利のために販売価格を上げると、購入見込み客が減ってしまう
- 安く販売すると、粗利が低くなってしまう
一方、古物商には安く仕入れるルートが複数あります。
複数の仕入れルートのなかから安く仕入れられれば、粗利益率を高く設定しても購入者は減りません。
たとえば、100円で仕入れた商品を1,000円で売れば、粗利益率90%になり儲けが多くなります。
古物商は、儲けが多くなる粗利益率80%から90%での価格設定ができるのです。
買取仕入れは在庫のリスクがある
買取仕入れの最大のリスクは、在庫のリスクがある点です。
売れない商品は在庫として手元に残り続け、以下のデメリットをうみます。
- 利益がうまれず、仕入れした金額分の損失がうまれる
- 売れない在庫によって、新商品を保管するスペースがなくなる
とはいえ、しっかりと商品のリサーチをしておけば問題ありません。
万一、売れなかった場合は古物市場などで売却するのをおすすめします。
期間を決めて、売れない商品が手元に残り続けないようにしましょう。
仕入れ交渉時のコツ3選
仕入れ交渉は迷惑なものではないため、尻込みする必要はありません。
上手く交渉が進められる3つのコツを紹介します。
- 仕入れよりもまずは信頼関係が大切
- 狙いは小規模メーカー
- まとめて発注して仕入れ値を下げる
コツを実践すれば、仕入れ先は気持ちよく交渉を検討できるでしょう。
仕入れよりもまずは信頼関係が大切
とくに初めての取引相手とは、信頼関係を築くようにするのが大切です。
安く仕入れたいからといって、いきなり希望を伝えるのは印象を悪くするでしょう。
仕入れの交渉は、ある程度の信頼関係があってこそ成立します。
まずは、仕入れ先の指定する価格・最低発注単位に従った仕入れがおすすめです。
信頼関係と実績を築き「お得意様」になってこそ、検討してもらえる交渉ができます。
相手の気持ちを思いやってこそ、円滑なコミュニケーションがとれます。
狙いは小規模メーカー
仕入れ交渉をする際は、小規模メーカーが狙い目です。
小規模メーカーとの交渉をおすすめする理由として、以下があげられます。
- 担当者と密なコミュニケーションがとりやすい
- 大手企業との交渉はほぼ不可能
小規模のメーカーとは、信頼関係が築きやすいといえます。
しかし、大手企業は法人と契約している場合がほとんであるため、参入するのは困難です。
どこへ交渉するにしても、信頼関係を築いてから、ロット数や仕入れ価格の交渉を行いましょう。
多少の融通を効かせてくれる場合もあるため、交渉・取引が楽しいという声があります。
まとめて発注して仕入れ値を下げる
まとめて複数発注し、仕入れ値を下げる方法もおすすめです。
まとめて発注するおすすめの理由として、以下があげられます。
- 多いロット数による仕入れで、価格交渉が行いやすい
- 一度で多く仕入れて発送する際のコストを削減できる
可能であれば、1年間の商品量で交渉しましょう。
年間を通しての取引は、以下のメリットが得られます。
- 仕入れにかかる費用を分割し、出費を軽減する
- 継続・安定した仕入れができる
- 継続的な取引は信頼関係を築きやすい
年間での契約は、仕入れ先にもメリットのある取引です。
国税庁の仕入れに対する対価の考え
商品を仕入れる際、「課税仕入れ」といって仕入れ先に消費税を支払う必要があります。
以下が、課税仕入れの対象の一部です。
- 原材料費や商品などの購入
- 事務用品や消耗品の購入
- 修繕費
消費税は、そもそも商品の購入者が税を負担するものです。
従って仕入れる際に支払う消費税は、二重課税となります。
二重課税を解消するため、売上の消費税額から課税仕入れの消費税額を差し引ける「仕入税額控除」が適用可能です。
引用:https://www.nta.go.jp/law/shitsugi/shohi/16/19.htm
買取仕入れを行う際は、仕入税額控除を適用させて損をしないようにしましょう。
買取仕入れで高い粗利を狙おう
仕入れなら買取仕入れがおすすめです。
買取仕入れには、在庫のリスクがつきものです。しかし、しっかりと商品をリサーチして仕入れをすれば問題ありません。
また、仕入れ方法を工夫したり信頼関係を築いたりすれば安く仕入れられます。
買取仕入れは、安く仕入れれば仕入れるほど、高い粗利となって多くの儲けが手に入る成功可能な仕入れ方法です。
紹介した3つのコツを実践して、高い粗利を目指しましょう。