不用品回収で開業するには、開業資金や許可が必要です。
適切な知識がないと、損をしたり法律違反になったりする可能性があります。取るべき許可にもさまざまな種類があり、知識が少ない状態で開業するのは危険です。
本記事では、開業資金の目安や必要な許可を解説します。不用品回収の開業に必要な知識ばかりなので、知っておきましょう。
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不用品回収の開業で儲かる仕組み
「無料で仕入れて再販して利益を出す」のが、不用品回収の儲かる仕組みです。
不用品回収の流れは、お客様から不用品を買い取って再販するだけのシンプルなものになっています。それでも利益があがる理由は、再販方法です。
買取った商品を整備してリサイクルショップに売ったりパーツや資源を取り出して売ったりする他、海外に輸出する方法もあります。
また、無料で回収する業者もいますが、有料で回収すれば回収時にも利益をあげられます。
通常仕入れにはお金がかかりますが、不用品回収は無料、時にはお金をもらって仕入れできるのがメリットです。
不用品回収は利益をあげる方法がいくつかあるため、儲けやすいです。
不用品回収の開業資金はいくらかかる?
不用品回収には儲けやすい仕組みがありますが、いざ開業するとなるといくら必要なのでしょうか。
不用品回収で開業するには、150万円~280万円ほど必要です。
内容によっては安くも高くもなります。費用がかかる項目は下記の通りです。
- トラック購入費用
- 店舗の家賃
- ホームページ構築費用
- 広告費用
不用品回収を行うためのトラック費用で100~200万円程度
不用品回収にトラックは必須です。
個人で開業する方は、目安として2tトラックが一台あると良いです。
新車と中古の違いは下記のようになります。
新車 | 中古車 | |
価格 | 500万円ほど | 50万円~300万円ほど |
納車までの期間 | 1ヶ月~半年ほど | 1~2週間ほど |
コンディション | 新品 | 一定でない |
車種 | 売り出されているものだけ | 生産終了モデルもゲットできる |
新車の場合は価格が高くなりますが、定期的にメンテナンスを行えば長く使えます。ただ、納車までの期間が長くなってしまうのがデメリットです。
中古車の場合は新車と比べると安く手に入れられます。また、納車までの期間が短いです。
しかし、状態は車ごとに異なるため、しっかりチェックしましょう。
店舗を構えるなら月々の家賃として30~40万円程度
土地や広さによって価格は変わりますが、店舗を持つ場合は月々の家賃が必要になります。
月30〜40万円程度見積もっておくと良いでしょう。
また、店舗を借りる時の初期費用として、敷金・礼金や仲介手数料もかかります。不測の事態も考慮して、家賃の2~3ヶ月分は持っておくと良いです。
申し込み用のホームページ構築費用で10~30万円程度
不用品回収をお客様に申し込んでもらうためのホームページも必要になります。
電話でも不可能ではないですが、インターネットの方が集客が見込めます。
ホームページの構築は内容によって費用が変わりますが、10万円~30万円ほどで十分なホームページが作成できます。
主な費用の相場は下記の通りです。
制作内容 | 費用の相場 |
WordPress設置 | 3万円~ |
テンプレートデザインで制作 | 3万円~10万円 |
テンプレートのカスタマイズ | 20万円~30万円 |
オリジナルデザインで制作 | 20万円~100万円 |
ネットショップの制作 | 50万円~ |
独自システムの構築 | 100万円~ |
申し込み用のホームページなら、独自システムは必要ありません。そのため、テンプレートデザインでの作成で十分です。
少しオリジナリティを出したい場合は、テンプレートをカスタマイズして作成してみましょう。
広告費用として10万円程度
お客様を集めるためには広告での集客が必要です。
広告の種類はさまざまあり、それぞれ費用が異なります。
広告の種類 | 費用 |
DM(ダイレクトメール) | 1万円~3万円 |
チラシ | 3万円~5万円 |
インターネット広告 | 数万円~数千万円/週 |
動画広告 | 5~20円/1視聴 |
地域密着型としてやっていくならば、チラシやDMが効果的です。幅広くお客様を集めたいならば、インターネットや動画広告が合っています。
最低10万円ほどは広告費用として見積もっておくといいでしょう。
不用品回収の開業に必要な許可や届出3選
不用品回収で開業するには、開業資金の他に許可や届け出が必要なものが3つあります。
- 古物商許可
- 一般廃棄物収集運搬業
- 産業廃棄物収集運搬業
必ず必要なものと、あれば便利なものに分けられます。
不用品回収での開業を成功させるポイントになるため、しっかり把握しておきましょう。
不用品回収をするためには「古物商許可」の取得が最優先
古物商許可は中古品を売買したり、仕入れた商品を手直しして売ったりする場合に必要になります。
不用品回収は中古品の売買にあたりますので、古物商許可は必須です。
古物商許可なしで営業すると、『3年以下の懲役』または『100万円以下の罰金』もしくはその両方が科されるため注意しましょう。
古物商許可を取得するには、申請書などの必要書類を主たる営業所が存在する都道府県公安委員会に提出する必要があります。
各公安委員会によりますが、許可が下りるまでだいたい数週間~2ヶ月ほどかかります。
余裕をもって申請するようにしましょう。
一般家庭から収集するためには「一般廃棄物収集運搬業」の許可が必要
一般家庭から不用品を収集するためには、「一般廃棄物収集運搬業」の許可が必要です。
不適切な廃棄や不法投棄の危険性があるため、許可制になっています。
一般家庭から出る廃棄物はすべて一般廃棄物に分類されます。一般家庭から不用品を回収するには必須の許可です。
許可を得るには各市町村へ申請が必要ですが、新規では取得しづらくなっています。理由として、法律に下記のような記載があるからです。
5 市町村長は、第一項の許可の申請が次の各号のいずれにも適合していると認めるときでなければ、同項の許可をしてはならない。
一 当該市町村による一般廃棄物の収集又は運搬が困難であること。
二 その申請の内容が一般廃棄物処理計画に適合するものであること。
三 その事業の用に供する施設及び申請者の能力がその事業を的確に、かつ、継続して行うに足りるものとして環境省令で定める基準に適合するものであること。
引用元:https://elaws.e-gov.go.jp/
上記に該当する市町村は少なく、新規での許可を停止している市町村もあります。詳しくは各市町村に問い合わせてみましょう。
法人から回収するためには「産業廃棄物収集運搬業」の許可が必要
法人からの不用品回収を考えている方は「産業廃棄物収集運搬業」の許可を取得しましょう。
産業廃棄物とは、事業活動に伴って排出される廃棄物です。不適切な処分をすると人体や環境に悪影響を及ぼすものがあるため、許可制になっています。
法人を相手にしていくのであれば「産業廃棄物収集運搬業」の許可は必須です。ビジネスの幅も広がるため、取得しておくといいでしょう。
不用品回収の開業では事前の許可や資金が最重要!
不用品回収で開業するためには事前の許可や資金の準備が必要です。法律が関わってくる部分もあるため、しっかり確認しておきましょう。
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