貴金属買取を開業する際は、開業資金にくわえて免許取得費も必要です。
貴金属買取は不況に強く、損失がでにくい事業です。さらに、資産価値が高い貴金属を取り扱うからこそのメリットもあります。
開業にかかる資金や開業に必要な知識を把握したうえで、計画的な開業計画を立てるとよいです。
営業や査定能力に自信のない場合は、フランチャイズの加盟も検討するとよいでしょう。
貴金属買取は、出張買取フランチャイズがおすすめです。
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貴金属買取での開業は2パターン
貴金属買取を開業する場合、以下の2つの開業方法があります。
- フランチャイズ経営
- 個人経営
それぞれにメリット・デメリットがあります。
特徴を理解したうえで、自分に適した開業パターンを選ぶとよいです。
開業知識などに不安がある場合は、フランチャイズ経営がおすすめです。
フランチャイズ経営
フランチャイズ経営とは、知識や経験がなくても新規事業に参入しやすい開業方法です。
対価として加盟金とロイヤリティを支払い、以下を得ます。
- 経営や真贋力などのノウハウが得られる
- ネームバリュー(ブランド力)を利用できる
- 本部からのサポートを受けられる
個人で経営するよりも効率的に、事業を軌道に乗せられるといえます。
一方で、ブランド力を守るため、本部が指定するルールを守らなければなりません。
ある程度の縛りの代わりに、安定した経営が可能です。
個人経営
個人経営では、経営方針や営業時間など、すべて自由に設定して経営できる開業方法です。
自由である一方で、以下をすべて自分で行う必要があります。
- 立地選びや広告宣伝を含めた開業までの準備
- 流通ルートや資金調達先の確保
- 事業運営やトラブルの解決
ほかにも、集客をアップさせるための方法などを探りながら経営しなければなりません。
接客や経営ノウハウを理解している人向けの開業方法だといえます。
フランチャイズでは、個人経営でネックとなる内容のサポートが受けられます。
貴金属等取扱事業者に必要な免許
貴金属は財産価値が高く換金が容易であるため、犯罪に利用されやすいです。
従って、以下の免許を取得したり課された義務を履行したりする必要があります。
- 貴金属等取扱事業者
- 古物商許可
それぞれを理解したうえで、貴金属買取を開業しましょう。
貴金属等取扱事業者とは?
貴金属等取扱事業者は、以下を取り扱う事業者が該当します。
- 金、白金、銀及びこれらの合金(貴金属)
- ダイヤモンドやその他の貴石、半貴石及び真珠(宝石)
- 上記を使用した製品
届け出や資格は不要ですが、以下の義務が課されます。
- 200万円を超える現金取引時、運転免許証などによる本人確認
- 200万円を超える現金取引の記録、保存
- 不審な取引の際は、取引額に満たない場合でも本人確認や記録が必要
- 疑わしい取引の届け出
「犯罪による収益の移転防止に関する法律」により、義務を履行しなければなりません。
マネーロンダリングをはじめとする犯罪防止のためにも、重要な義務です。
古物商許可が必須
古物商許可は、古物の売買をする際に必ず取得しなければならない許可です。
具体的な取引内容として、以下があげられます。
- 古物の売買
- 古物を買い取り、修理して売る
- 買い取った古物の部品を売る
- 古物の売買を委託して、手数料を受け取る
- 買い取った古物のレンタル
- 古物を別の品物と交換する
古物商許可は、営業所を管轄している警察署への申請で取得可能です。
未取得で営業した際、3年以下の懲役または100万円以下の罰金、もしくは両方が科されます。
古物商許可申請の手数料は、19,000円です。(2022年11月現在)
貴金属買取店を開業するデメリット
貴金属買取店を開業するデメリットとして、以下があげられます。
- 貴金属の専門知識を身に付けなければならない
- 金などの相場や推移を常に把握する必要がある
- 価値を正しく見極める真贋力、査定能力が求められる
とくに真贋力は、査定能力を高めるためのノウハウや経験が必要です。
査定能力が低ければ、誤った査定額をつける恐れがあり、集客に影響を及ぼします。
従って、査定能力を身に付けられる環境があるのが望ましいです。
貴金属買取店を開業する場合、常に学ぶ姿勢が求められます。
貴金属買取店を開業するメリット
貴金属買取店を開業するメリットは、以下の通りです。
- 小スペースで開業できるため、家賃負担が少ない
- 仕入れ費用を抑えられ、低コストで運営できる
- リユースマーケットは需要の高い事業分野
- 不況になるほど強いビジネス
- 1人でも開業、運営が可能
貴金属買取などのリユース市場は、2025年には3.5兆円の市場規模になると予測されています。
高い需要があるうえ、貴金属買取以外にも以下で収益を得るのも可能です。
- 買い取った貴金属を売って現金化する
- 貴金属を修理、再加工してより高値で販売する
販売品は、基本的に買い取った貴金属であるため、仕入れコストの削減が可能です。
つまり、低コストで収益が得られる、損をしにくい事業といえます。
資産価値が高い貴金属を取り扱うからこそのメリットです。
貴金属買取を開業するのに必要な資金
貴金属買取の開業資金は、600万円から1,000万円程度といわれています。
以下は、開業資金の内訳です。
- 古物商許可の取得手数料
- 店舗や事務所の家賃
- フランチャイズ加盟金や買取資金
- 広告費用
貴金属買取業は、少しの工夫で必要な資金を抑えられます。
開業資金とは別に、10万円程度の予備資金があれば安心できるでしょう。
古物商許可の取得手数料
貴金属の買取をする際に必須である古物商許可は、2万円程度で取得できます。
以下は、取得にかかる費用の内訳です。
- 警察署への手数料:19,000円
- 住民票の写し:300円程度
- 市区町村役場で発行される身分証明書:300円程度
- 登記事項証明書:600円程度(法人申請時のみ)
営業所の管轄警察署に申請してから40日程度で、許可か不許可の連絡が届きます。
また、古物商許可の申請は、行政書士への依頼も可能です。
代行手数料として4万円程度かかりますが、以下のメリットが得られます。
- 書類不備なく、確実に申請できる
- 申請時間である平日昼間に時間を確保する必要がない
不許可時は、再び2万円程度支払って再申請する必要があります。
店舗や事務所の家賃
貴金属買取業で店舗を構える際、賃貸料やテナント料が必要です。
必要なスペースは以下の通りであるため、小スペースで開業できます。
- お客さんを対応する、テーブル1つ分程度のスペース
- 貴金属を保管するスペース
2坪から3坪程度から開業できるため、費用は多くかからないといえます。
さらに、以下のポイントをおさえるとより低コストでの開業が可能です。
- 自室での開業
- 雑居ビルの2階以上での開業
ほかには、インターネット環境や空調などの設備工事費や敷金・礼金などがかかります。
家賃が少なくすむのは、貴金属買取業ならではのメリットです。
フランチャイズ加盟金や買取資金
貴金属買取業では、あらかじめ以下の資金を用意する必要があります。
- 貴金属を買取するための現金
- 修理、再加工して販売する場合は、加工費
- フランチャイズに加盟して開業する際は加盟金
フランチャイズによっては、初月にロイヤリティを支払うケースもあります。
必要な開業資金は開業する状況で異なりますが、100万円程度用意するとよいです。
もし資金が不足するようであれば、以下の方法で工面できます。
- 銀行からの融資
- 日本政策金融公庫からの融資
フランチャイズに加盟すると、融資先を紹介してもらえる場合もあります。
すぐに現金化できる貴金属を取り扱うため、大きな資金は不要です。
公告費用
事業が軌道にのるまでは、広告費用も必要です。
広告の方法には、以下の2種類あります。
- オフライン広告:チラシや情報誌をはじめとする紙面広告
- オンライン広告:ホームページやポータルサイトなどのWeb媒体の広告
オフライン広告は10万円程度必要ですが、オンライン広告は無料で行えるものもあります。
費用をふまえたうえで、以下の広告の特徴を理解して活用するとよいです。
- オフライン広告:短期間で集客効果を得られるが、掲載期間のみの一時的な効果
- オンライン広告:すぐに集客効果がでないが、安価で長期的な効果が得られる
オープン時は、オフライン広告を活用すると効果的です。
貴金属買取は儲かる?儲からない?
貴金属買取は、以下のポイントをおさえれば儲かります。
- 価値を正しく理解する査定力を身に付ける
- 適切な買取査定を行う
- 顧客が満足する接客する
- 集客できる広告方法を選択して実行する
- 適切な運営を行う
低コストで運営できて損失がでにくい貴金属買取ですが、儲かるための努力は必要です。
とくに相場は変動するので、常にアンテナを張るようにします。
査定能力や運営に不安がある場合は、フランチャイズ加盟を検討するのがおすすめです。
貴金属買取で儲かる理由は3つ
貴金属買取は、仕入れ値と売値の差額で利益をだすビジネスです。
このビジネスモデルが儲かるといわれている理由として、以下があげられます。
- 不況にも強い
- ランニングコストが安い
- 損失が出ないようにできる
正しく事業運営できれば、確実な利益が得られます。
不況にも強い
貴金属買取業は、不況に強い事業のひとつです。
理由として、以下があげられます。
- 不況時では、貴金属を現金化する人が増加する
- 株式や債権のように破綻のリスクがない貴金属は、一定の価値で現金化できる
さらに、貴金属は世界中で高い需要があるため、多数の換金ルートがあります。
もっとも高く売れるルートで売れば、その分利益が得られるのです。
実際に、以下の状況で成果が得られたと考えられています。
- コロナ禍による経済の冷え込みに対して、売上減少率が少ない傾向にあった
- 国際情勢によって円安が進んだ際、売上が上昇傾向となった
言い換えれば、不況になるほど収入源である貴金属が集まります。
ランニングコストが安い
ランニングコストは毎月発生する出費であり、少ないほど利益が見込めます。
貴金属買取では、以下のランニングコストを抑えたうえでの運営が可能です。
- 人件費(給与、社会保険料、交通費など)
- 地代家賃(店舗や倉庫に対する家賃、店舗保険など)
規模の小さな店舗で一人で経営すると、利益の割合が大きくなります。
とくに、営業が軌道に乗っていない場合は、低コストでの運営を意識するとよいです。
営業が軌道にのったり顧客が定着したりした際に、店舗拡大を検討しましょう。
フランチャイズ経営の場合は、ロイヤリティも毎月の出費に含まれます。
損失が出ないようにできる
貴金属買取は、基本的には損失が発生しないビジネスです。
理由として、以下があげられます。
- 仕入値と売値を自分で設定できるため、損失がでにくい
- 貴金属には資産価値があるので、利益率が高いタイミングで現金化できる
- 売却先や換金ルートが多数あるため、在庫リスクが少ない
前提として、正しい価値を理解したうえで、適した価格で売買する必要があります。
また、買取専門店であれば商品を陳列しないため、万引き被害に遭う恐れがありません。
確実な赤字である万引きを防げるうえ、防犯対策費も不要です。
貴金属買取は、商品を仕入れて販売するビジネスモデルのなかでも利益率が高いです。
貴金属買取なら出張買取フランチャイズがおすすめ
低コストで開業できる貴金属買取は、出張買取フランチャイズでの開業をおすすめします。
出張買取とは、無店舗型の貴金属買取専門店です。
以下を理由として、事業運営に関する出費の少ない運営が期待できます。
- 店舗取得費が不要(保証金、敷金、礼金、仲介手数料)
- ランニングコストが不要(家賃、光熱費、保険料)
出費が少ないぶん、より利益が得られやすい事業運営が可能です。
また、出張買取フランチャイズのひとつに「買取マクサス」があります。
買取マクサスは、出張買取・オンライン買取専門の無店舗型の買取業です。
無店舗型のメリットにくわえ、宅配買取で全国的な顧客を確保できます。
買取マクサスの集客方法はWeb集客であるため、広告費の大幅カットも可能です。
貴金属買取で開業に必要な資金まとめ
貴金属買取を開業する際は、以下を用意する必要があります。
- 2万円程度の古物商許可の取得費
- 600万円から1,000万円程度の開業資金
あわせて、開業には以下の知識や経験も求められます。
- 貴金属等取扱事業者に課される義務
- 貴金属買取に適した経営方針
- 正しい価値を判断できる査定能力
損失が発生しにくいとはいえ、開業までに一定の知識を身に付けておく必要があります。
フランチャイズ加盟は開業資金が高くなる一方で、ノウハウの取得が可能です。
開業資金の準備による金銭的負担も大切ですが、先を見据えた開業を計画しましょう。
買取マクサスは、貴金属買取業のなかでも低コストでの開業が実現可能です。