リサイクルショップの経営を始める前に、費用や資格を確認しておきましょう。
リサイクルショップを経営を始める際に、「経営するのに必要な費用を知りたい」「経営を始める前にどれくらいの収入が見込めるの?」と考えている方が多くいらっしゃいます。
この記事では店舗型、無店舗型での費用や地域別の平均年収まで、詳しくお伝えしていきます。
具体的には、以下の通りです。
- 経営に必要な費用を経費ごとに説明
- 経営するには、古物商許可がいる理由
- 個人経営・FC加入・雇用された場合の、それぞれの平均年収
こちらを、それぞれ解説していきます。
この記事を読んで、リサイクルショップ経営の準備に役立ててください。
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リサイクルショップを経営するのに必要な費用
リサイクルショップで経営するうえでかかる費用は以下の通りです。
内訳 | 店舗型 | 無店舗型 |
商品の仕入れ費用 | 50万円〜 | 20万円〜 |
家賃と設備工事費 | 400万円〜 | 10万円〜 |
インターネット環境や電話設置費用 | 3万円〜 | 3万円〜 |
資格取得費用 | 19,000円 | 19,000円 |
合計金額 | 4,549,000円〜 | 349,000円〜 |
こちらが、店舗型と無店舗型を比較した表です。
店舗型と無店舗型の大きな違いは、商品の仕入れと家賃・設備工事費です。
ここでは、それぞれの項目を詳しく説明していきます。
商品の仕入れ費用
内訳 | 店舗型 | 無店舗型 |
商品の仕入れ費用 | 50万円〜 | 20万円〜 |
商品を仕入れるために一定の資金が必要です。
数や品物によって金額も異なりますが、お客様からの買取や古物市場から仕入れるなら、ある程度の金額は準備しておきましょう。
金額の目安は、表を参考にしてください。
店舗型なら家賃と設備工事費用
内訳 | 店舗型 | 無店舗型 |
家賃・駐車場代など | 年間300万円〜 | 年間10万円〜 |
設備工事費 | 年間100万円〜 | 0円 |
こちらの表が、家賃と設備工事費用の内訳です。
店舗型は店舗を借りる必要があるため、敷金礼金が必要になってきます。
そのため、家賃が25万円だった場合、敷金12ヶ月分で計算した金額は300万円です。
一方無店舗型は、倉庫のレンタル費用が3万円、駐車場が7万円の合計10万円の計算となります。
店舗型は、店舗を借りたとしても店舗内の設備を工事する必要がありますが、無店舗型では必要ありません。
インターネット環境や電話設置費用
内訳 | 店舗型 | 無店舗型 |
インターネット環境 | 1万円〜 | 1万円〜 |
電話設置費用 | 2万円〜 | 2万円〜 |
インターネット環境と電話設置費用では、店舗型、無店舗型に差はありません。
インターネット環境は工事費、モデム・ケーブル費用やHPを立ち上げる際のレンタルサーバー代を考えると、1万円以上はかかります。
電話設置費用に関しては、固定電話を契約する際に電話加入権が必要です。
NTTで新規契約した場合、37,800円ですが、NTT以外で中古の電話加入権を購入した際は1万円ぐらいが相場となります。
古物商許可取得費用
古物商の許可取得費用は、19,000円です。
店舗型、無店舗型に差はありません。
紹介した費用以外にも、出張買取などに必要な車、広告宣伝費も必要です。
初心者の方には費用を考えると、無店舗型から始めるのがおすすめだといえます。
リサイクルショップを経営するには「古物商許可」が必要
リサイクルショップの経営者は古物を取り扱うため、古物商許可を警察署に申請する必要があります。
申請に必要な情報は以下の通りです。
申請場所 | 最寄りの警察署 |
手数料 | 19,000円 |
必要書類 | 許可申請書個人許可申請の場合 略歴書本籍(外国人の方は国籍等)が記載された住民票の写し誓約書身分証明書URLの使用権限があることを疎明する資料 |
備考 | 営業所に1人は管理者を選任が必要 |
引用元 | https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp |
法人で許可申請する場合は、別に「法人の定款」と「法人の登記事項証明書」が必要です。
ここでは、
- なぜ古物商許可が必要なのか?
- もし古物商を取得せずに古物を売買した際は?
それぞれ疑問を解説していきます。
古物商許可とは古物売買のために必要な資格
古物営業法に規定される古物を取り扱う古物商は、古物商許可証が必要だと法律で決まっています。
規定されている古物の詳細は、以下の通りです。
内容 | 詳細 |
古物の意味 | 一度使用された物品若しくは使用されない物品で使用のために取引されたもの又はこれらの物品に幾分の手入れをしたもの |
種類 | 美術品類 衣類 時計・宝飾品類 自動車自動二輪車及び原動機付自転車 自転車類 写真機類 事務機器類 機械工具類 道具類皮革・ゴム製品類 書籍 金券類 |
引用元 | https://www.pref.aichi.jp/ |
これらの古物を、売買または交換する業者・個人を古物商といいます。
もし古物を取り扱いをしなければ、古物商許可証がなくてもリサイクルショップの経営は可能です。
多くのリサイクルショップは古物を取り扱うため、古物商許可証を得て営業しています。
古物商許可を取得せずに古物を売買すると罰せられる
古物商許可を取得せずに古物を売買すると「無許可営業」となり懲役3年以下または100万円以下の罰金です。
また無許可営業以外にも、古物営業法で違反した場合は以下の罰則があります。
- 名義貸し・・・懲役3年以下または100万円以下の罰金もしくは併科
- 取引場所の制限違反・・・懲役1年以下または50万円以下の罰金もしくは併科
- 古物商市場における古物商間以外の取引・・・懲役6ヵ月以下または30万円以下の罰金もしくは併科
- 古物許可証携帯義務違反と行商従業者証携帯義務違反・・・30万円以下の罰金
- 古物商許可標識掲示義務違反・・・30万円以下の罰金
「許可の取り消し」や「営業停止」などの行政処分になる可能性もあるため、古物を取り扱う際は必ず古物商許可を取得しましょう。
リサイクルショップ経営の平均年収は?地域や規模で異なる?
リサイクルショップの経営は個人経営や雇用、店の規模や地域によって違います。
詳細は以下の通りです。
雇用形態 | 年収 |
個人経営の場合 | 200万円〜1000万円以上 |
FC加入の場合 | 200万円〜900万円程度 |
全国チェーン店の場合 | 店長:400万円〜450万円程度 |
地域が限定されているお店の場合 | 店長:350万円〜400万円程度 |
地方のみ出店している場合 | 店長:250円~350万円程度 |
このように、平均収入は雇用形態や地域によって異なります。
経営に関しては、個人で経営する場合とFCに加入して経営する2つの方法があります。
個人経営に関しては、利益から必要経費を抜いた額がそのまま収入になってきますが、FC加入の場合はロイヤリティを支払わないといけません。
とはいえ、FC加入のメリットは大手会社の名前を借りることができるため、集客はしやすいことです。
雇用型に関しても、転勤がある全国チェーンの年収が高く、地方にしかないリサイクルショップになると年収も下がってきます。
リサイクルショップの経営で稼ぎたいなら個人経営がおすすめ
雇用形態 | 年収 |
個人経営の場合 | 200万円〜1000万円以上 |
雇用した場合 | 店長:250円~450万円程度 |
国税庁の調べでは、男性の平均年収が567万円となっており、雇用した場は全国の平均年収以下です。
一方、個人で経営やFCに加入した場合だと、平均収入以上の収入を得る可能性もあります。
とはいえ、個人経営やFCの加入は売上によって収入も異なるため、経営次第というデメリットもあります。
またFC加入の場合だと、ロイヤリティを支払う必要があるため、稼ぐなら個人経営です。
ルールを守って工夫して経営すれば1000万円も充分可能!
この記事では、リサイクルショップを経営する際の費用や必要資格、平均収入までお伝えしてきました。
まとめると
- リサイクルショップの経営は、店舗型だと400万円以上、無店舗型だと40万円の費用が必要
- リサイクルショップの経営で古物を取り扱う際は古物商許可が必要
- 無許可営業した場合は罰則がある
- 年収は地域や雇用形態によって違う、稼ぎたいなら個人経営
今からリサイクルショップを経営したいと考えてるなら、費用の少ない無店舗型から始めるのがおすすめです。
また経営にも個人経営やFC加入といったやり方がありますが、個人経営だと年収1000万円を超える可能性もあります。
やり方は自由ですが、個人経営は夢がある稼ぎ方だといえます。