古物商は個人でも開業できる人気のビジネスです。
参入のハードルが低く、近年は副業でせどりや物販を始める人も多いです。しかし、注意点を知らずに開業すると失敗します。
古物商で開業する際には、必要な申請や注意すべきポイントがあります。知識があるのとないのとでは、古物商開業での成功率は段違いです。
この記事では、古物商開業に必要なものや、注意すべき3つのポイントを解説します。
古物商開業で失敗しないように、知識を付けましょう!
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そもそも古物商とは?
古物商とは、古物営業法に規定されている古物を売買する業者・個人を指す言葉です。例として、リサイクルショップやECサイトを使っての売買が挙げられます。
古物商は店舗を持つ必要がないため、飲食店経営などの店舗を持つビジネスと比べると始めやすいです。
近年は副業としてせどりを始める人も多く、古物商は注目を集めています。
古物商の開業には「古物商許可」が必要
古物商で開業する際には、「古物商許可」が必要になります。
古物商許可なしに営業すると、『3年以下の懲役』または『100万円以下の罰金』もしくはその両方が科されるため注意しましょう。
主たる営業所が存在する都道府県公安委員会に、申請書や住民票などの必要書類を提出すれば取得可能です。
各公安委員会によりますが、許可が下りるまでだいたい数週間~2ヶ月程度かかります。
古物には強盗・窃盗などの犯罪によって手に入れた物が混在している可能性があります。
犯罪が絡んでいる古物が制限なしに取引できると、犯罪を助長しかねません。犯罪行為を防ぐためにも、古物商は許可制になっています。
古物商許可を取得して開業するメリット
「古物商許可を取るのは面倒だな…」と思う方もいるかもしれません。
しかし、古物商許可を取得して開業することにはメリットがあります。
古物商許可を取得して開業するメリットは、下記の3つです。
- 消費者からの信用や安心を得られ商売しやすくなる
- 古物市場での仕入れが可能になる
- 節税対策になる
ひとつずつていねいに解説します。
消費者からの信用を得られ商売しやすい
古物商許可を取得していると、信用を得やすいです。
特に最近は、迷惑な買い占め行為で価格を釣り上げる「転売ヤー」と呼ばれる人が存在します。
転売ヤーの影響もあり、転売や物販系のビジネスにも信用が必要になっています。
信用があることで商売をしやすくなるため、古物商許可はぜひ取得しておきたいです。
古物市場での仕入れが可能になる
古物商許可を取得する最大のメリットです。
古物商許可を取得すると「古物市場」で仕入れができるようになります。
古物市場とは古物商同士が古物を売買する市場のことです。リサイクルショップや質屋、海外のバイヤーなどさまざまなプロが参加します。
優良商品を手に入れられたり、適切な相場で取引されたりするのがメリットです。
一般の方は参加できないため、古物商許可を持っている人の特権です。
節税対策になる
古物商許可を取得している状態と取得していない状態では、かかる税金が変わります。
例えば、10万円で商品を仕入れて30万円で売却したとしましょう。古物商許可がないと売却金額の30万円に対して税金がかかります。
しかし、古物商許可を取得していると、税金がかかるのは30万円-10万円=20万円に対してです。これは、仕入金額を経費にできるからです。
利益が大きくなればなるほど税金の負担額が大きくなってくるため、節税になるのはメリットと言えます。
古物商開業で成功するためのポイントと注意点
古物商は店舗を持たなくても始められるため、人気があります。しかし、なんとなく開業すると、成功するのは難しいです。
古物商開業で成功するためのポイントは、下記の3つです。
- お客様を集める集客力・営業力
- 詳しいジャンルの商品を取り扱う
- 仕入れの時間を確保する
ひとつずつていねいに解説します。
お客様を集める集客力・営業力
開業してもお客様が来なければ成功できません。
お客様を集める集客力・営業力は、成功するうえで大事なポイントです。
特に個人で開業を考えている方は、あらかじめ集客方法を考えておきましょう。
公式サイトやブログ、SNSを活用したり、DMを送ったりなどさまざまな集客方法があります。適切な集客方法を選びましょう。
FC(フランチャイズ)であれば集客方法を教えてくれたり、FC本部のブランド力を使って集客できたりします。
集客が不安な方は、FCも検討してみましょう。
詳しいジャンルの商品を取り扱う
「古物」と一言で言っても、さまざまな種類があります。
すべてのジャンルを取り扱おうとすると大変なため、詳しいジャンルの商品を取り扱うようにしましょう。
自分が詳しいジャンルの商品であれば、値付けや流行りを把握しやすいです。つまり、仕入れや出品が格段にしやすくなります。
仕入れの時間を確保する
古物商で大事なのが「仕入れ」です。
どんなに商品を売りたくても、売る商品がなければ利益をあげられません。商品を確保できないことが理由で、なかなか古物商開業にこぎつけない人が多いです。
そのため、仕入れの時間を確保することで、成功の確率が上がります。
古物商開業に必要な開業資金
個人でオンラインショップを始める場合だと最低30万円〜、FC加盟の場合は300〜500万円ほどが相場と言われています。
古物商開業に必要な資金は、個人で開業する場合とFC加盟の場合で変わります。
自分の状況に合わせて適切な金額を準備しましょう。個人でオンラインショップを始める場合だと、古物商許可の申請やサイト構築などに費用がかかります。
やり方次第ですが、最低30万円は見ておくと良いでしょう。
FC加盟の場合は個人で始める場合の初期費用に加え、FC加盟金などもかかります。
300万円~500万円は初期費用として見ておくと良いでしょう。
ただ、かかる費用は企業ごとに異なるため、加盟する企業は慎重に選びましょう。
古物商で開業する方法まとめ
古物商で開業するには「古物商許可」が必要です。古物商許可は古物市場での仕入れが可能になるなどのメリットがあります。
集客力や仕入れ時間の確保が成功につながるため、開業資金含め、十分な準備をしておくようにしましょう。
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